神風が吹いた

知らなかったが、神風が吹いていたらしい。

中国漁船による尖閣突入作戦が計画されていたようだ。
6月12日、上海沖の舟山諸島に漁船が集結し、17日までになんと800隻が集まる予定だったという。主催は世界華人保釣連盟。在米華僑もメンバーに多い。

スポンサーはおそらく中国政府ではないか。すぐ近くには中国最大の軍港がある。そんな場所に軍の許可なく漁船がわらわら集まってたりすれば、追っ払われることだろう。追い払われなかったということは、それなりの理由が存在するということだ。

おそらく石原知事の発言に抗議しようという動きもあったかもしれない。国際華僑の活動だけに、漁船は香港や台湾からも集まった。

が、尖閣諸島への突入計画は結局中止となった。
理由はなんと、先日の台風4号
中国漁船の進路を阻むかのように、暴風雨が吹き荒れた。まるで鎌倉時代の元寇の役のようである。

もし台風が来なかったらどうなっていたか?
なにしろ800隻である。海上保安庁だけでは防げきれなかったかもしれない。とすれば、いよいよ海上自衛隊の出撃となる。けれどもその命令は首相である野田さん。その決断が、彼にできたかどうかは疑わしい。そっちが自衛隊を出すなら、と中国海軍も出動してくる可能性もある。米第七艦隊も現場に急行し、あたりは一触即発状態、てなことに・・・

つくづく台風でよかったと思う。
神風に助けられたのだ。

実はこの団体、1年前も同じ計画を講じていたという。沖縄返還40周年である5月15日にタイミングを合わせ、ずっと同胞に呼びかけていたのだった。ということは、トリガーを引いたのは先日の石原知事の発言ではなく、あの中国漁船衝突事件への抗議だったのかもしれない。

ところが東日本大震災が2ヶ月前に発生。
世界中の同情が日本に集まっているさなかに事を起こせば、世界を敵にする。そう判断して、取りやめたのだという。この団体、少なくとも「世界」を名乗るぶん、最小最低限のセンスは持ち合わせている。

センスが無いのは野田さんだ。
国民のコンセンサスがどうのこうのと埒が明かない。
参考までに、石原都知事が呼びかけた尖閣購入への寄付は、すでに11億円を超えた。政府の煮え切らない態度にどれほど国民がじれったい思いをしているか、証明されているようなものだ。

国民の思いが通じたのは、天だけでした。
というおはなし。

ですね。

5 件のコメント

  • そうでしたか!
    この時期に台風?と、不思議に感じていました。

    これを機に、私たちも国のいいなりになるのではなくて、受け入れられないことは受け入れられない、という姿勢を崩してはなりませんね。

    奇跡って、そういう意識が起こすものだと思うから。

    朝からとてもよい記事を読ませていただきました!
    なおきんさん、ありがとうございます。

  • 知らなかった!台風の陰でそんなことが起きていようとは・・・まだ天に見放されていなかったようで安心しました。

    最近は野田さんを見ててかわいそうになります。敵は前だけではなく後ろにも大勢いて、やりたいこともやらせてもらえず・・
    やはり、社長よりもえらい平社員や、いつまでもでしゃばるOBなどがいては、国民だけを見てられないんじゃないでしょうか?

  • 800隻とは・・・目的はともかく、さすが中国、人海戦術を使ってきましたね。今回は中止になって良かった。また計画してくるでしょうが・・・。
    民間(?)漁船800隻もの抗議運動にもなると、海外メディアも食い付くでしょう。その時は、どう報じられるでしょうか。アラブの春の報じられ方のように、「怒れる中国漁民、帝国時代の日本に占領されたままの尖閣諸島で抗議運動」何て事になれば厄介ですね。政府には早いうちに日本の立場を世界各国にアピールしておいて欲しいところですが、国内と国会の権力闘争でそれどころじゃないんでしょう。議院内閣制はもうダメかもしれない。
    でも、偶然とは分かっていても「神風が守ってくれた」というと、不思議とありがたい、頼もしい等と感じます。週末は神社に詣でてこようかな。

  • そんなことが起きていたのですね。南沙諸島問題も含め、中国は海洋問題でいろいろとアジア諸国と衝突していますが、自国の(屁)理屈を押し通そうとする態度。政府ではなく、国民の意思で運動が起こっているようにする手段。良くも悪くも色んな意味で国際アピール度は強いような気がします。
    中国の非常識なルールが、世界の常識にならないことを祈るばかりですが、祈るだけではだめなんですよね。
    しっかりと情報収集をしていかなくては。

  • はてなさん、一番ゲットおめでとさまです!
    人々の思いが天変地異を引き起こすとは、さすがにちょっと思えませんが、それにしても日本を相手に団結し続ける「中国の政治団体」はやっかいです。ぼくもよく香港やシンガポールで見かけました。「南京大虐殺」の集会などもあってちょっとややこしい人たちです。
    ——————————-
    おととさん、
    あの野田さんも野党議員時代は消費増税に真っ向から反対し「その前にシロアリ駆除を!」という持論を国会でも披露されていました。政権をとるとこうも変わっちゃうのか、とがっかりします。財務省に入閣してからですよね。あんなふうに変わっちゃったの。なにか洗脳されたような気すらして悲しいものがあります。
    ——————————-
    楽庵さん、
    800隻の中には「とりあえずアピールを」と中国内プレゼンスに向けた動きが見られます。「出港したらすぐに捕まえてくれ」と香港の海保に頼むメールも見つけられています。最終的には何隻で来るつもりだったのか?と興味がつきません。
    ——————————-
    mu_ne_2さん、
    中国政府は日本政府と共に「領土問題であれこれ言い合うのをやめよう」という暗黙の了解があります。ゆえに中国は民間団体や個人をけしかけて政治運動をさせる、半官反日をしてくるからたまりませんね。ただアジアにおける中国の覇権はこれからも続くと多くの専門家は見ているようです。残念ですね。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    ABOUTこの記事をかいた人

    なおきんプロフィール:最初の職場はドイツ。社会人歴の半分を国外で過ごし、日本でサラリーマンを経験。今はフリーの立場でさまざまなビジネスにトライ中。ドイツの永久ビザを持ち、合間を見てはひとり旅にふらっとでるスナフキン的性格を持つ。1995年に初めてホームページを立ち上げ、ブログ歴は10年。時間と場所にとらわれないライフスタイルを めざす。