8年ぶりのバンコクは、物価が倍増していた

バンコクの空を飛ぶ

バンコクは3年ぶりくらいかな?
くらいに思っていたら、8年が経っていた。記憶よりずっと早く時は過ぎ、建つビルが増えている。コンドミニアム、商業施設、オフィスビル、ホテル・・加えてどこもかしこも大型液晶ビジョンだらけである。

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ホテルの部屋に荷物を置くと、すぐに街へと出かけた。行くあてもなく、ぷらぷら歩く。体を街に馴染ます。ほおに当たる風の中に水分をたっぷり含んだ空気と喧騒。排気ガスとドリアンと揚げ物の匂い。それにしても道行く男女が、少しキレイになった気がする。なるほどシーロムあたりを歩けば、美容クリニックがずらりと並んでいた。変わらないのは、日本車が多いこと。バンコクは世界でも、日本の次に日本車が走っている都市だ。それも比較的新しい車種である。そのせいか、排気ガスで喉が痛くならなくなった。

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ふと立ち寄ったカフェで、一杯のコーヒー代が意外とする。いつものレストランでランチをとり、勘定をするとき、あれ?と思う。タイはわずかだけどインフレ基調である。8年も経てばそれなりに物価も上がるのだ。スマホに目を落としたままお金を受け取る店員、甘やかしたくないのでチップははずまなかった。

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今回、バンコクには契約のために来た。
2018年に完成する37階建てコンドミニアムのひとつを買うことにしたのだ。ワンルームの小さな部屋。ぼくのような庶民でも、伸ばせば手の届くギリギリの値段。これからのことを思えば、タイのどこか、許せばバンコクのビジネス街に拠点があるとありがたかった。そのコンドミニアムはASOKE地区にあり、スワンプワーム空港から直行で15分で来れるマッカサン駅と空中回廊で直結する。MRT(地下鉄)やBTS(高架鉄道)へのハブ駅であり、将来的には東京でいう品川のような場所になるという。

ASOK付近、正面はエアポートリンクラインのマッカサン駅

ASOK付近、正面はエアポートリンクラインのマッカサン駅

2020年にはASEANで最も高い複合ビル「スカイタワー(地上125階、615m)」が付近に建つ計画もあるから、地の利を活かしてなにか使い道があるかもしれない。

バンコク スーパータワーの完成予想図

バンコク スーパータワーの完成予想図

セールスオフィスで契約をした後で、バンコク銀行に口座を作りにいった。世界的に低金利の時代、それでもタイの銀行の金利は日本の100倍はある。為替の行方は誰にもわからないけれど、日本円だけを日本の銀行だけに置いておくのは、これからの時代、リスクでもある。タイで何か事業を起こすにしても、銀行との実績は今から必要になる。ぼくは物件購入がきっかけだったが、日本人なら半年の滞在ビザで口座が作れるとのことだった。

バンコクで暮らす人の平均月給は営業職でおよそ7万円。2000年代はこれの半分だったことを思えば、年々給料は上がっている。逆に、日本人の平均収入は長期的に下がる傾向にあるから、その差はどんどん縮まり、やがて同じレベルになるに違いない。バンコクで暮らす30歳営業職の知り合いは、家賃が1万2千円ほどだという。彼らが日本と変わらない給料をもらう時、同じ条件の家賃は5〜7倍程度になっているはずだ。いまは割安な物件価格も、近い将来、手が出なくなるのは明らかだ。

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成長する国の源泉は、そこで暮らす人々の収入である。都市の成長はそこへ訪れる人の往来である。スワンプワーム空港もドンムアン空港もこれからまだまだターミナルが増える。人々の往来はいまの倍以上になり、航空機の数も倍増する。この度乗ってきた便も、成田バンコク初就航便とのことだった。

バンコクという都市は、タイの地方都市や他のASEAN諸国に比べ、開発し尽くされている感が拭えなかったが、今回認識を新たにすることができた。

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なおきんプロフィール:最初の職場はドイツ。社会人歴の半分を国外で過ごし、日本でサラリーマンを経験。今はフリーの立場でさまざまなビジネスにトライ中。ドイツの永久ビザを持ち、合間を見てはひとり旅にふらっとでるスナフキン的性格を持つ。1995年に初めてホームページを立ち上げ、ブログ歴は10年。時間と場所にとらわれないライフスタイルを めざす。