音声認識コンピューティングの未来

 

入力装置として声が脚光を浴びる昨今

テープレコーダーに声を吹き込む。
英会話の勉強をそんなふうにしていたころがあった。あのころから時代はずいぶん変わったはずだけど、同じような光景をたとえば青山のカフェの店内で見かけたりする。Youtuberといわれるひとたちだ。スマホに向かって笑顔を作り、手を振りながら声を、いや声だけでなく動画を収録している。試食レポートかお店紹介だろうか。しばらくすれば、不特定多数の人が編集されたあの動画を再生されているにちがいない。

実を言えばこの文章も、スマホに声を吹き込みながら書いている。右手を痛めて20年が経とうとしている。年々悪化し、いまではキーボードを叩くことすらままならなくなった。それより前に音声認識技術が実用に耐えられるようになったおかげで、個人的に文章入力の80%は音声に頼るようになった。音声での問題は人前で入力しづらいこと。あのYoutuberの度胸には到底足りない。

アレクサが我が家にやって来て8ヶ月が過ぎようとしている。ご存知Amazonが販売するスマートスピーカーと呼ばれるもので、操作はすべて音声で行なう。「アレクサ、今日の天気は?」「アレクサ、読書のための音楽かけて」「アレクサ、本読んで」「アレクサ、タイマー60秒」「アレクサ、広島カープは勝ってる?」「アレクサ、コーヒー注文して」というのが、ぼくがアレクサにお願いしているすべてである。おそらく機能の1割も使っていない。来たばかりのころは面白がってもっと多くの命令をしていた。それぞれ目的に応じてスキルというプログラムをインストールし、できることを増やして喜んでいた。

この手の技術は追えばわくわくする楽しみもありそうだけど、ぼくは少し後ろを歩く。それがおじさんの務めでもある。アレクサに代表されるスマートスピーカーは、GoogleやApple、MicrosoftやLineまでが端末を世に出して、市場ではややGoogleが優勢のようである。中国メーカーもかなり食い込んで来ている様子で、1年後のシェアはいまとはだいぶ変わっているに違いない。どこのメーカーがシェアを多く握ろうと、利用者はあまり気にすることではない。肝心なのはこれからの世の中は「声による入力や命令」がメインになる、ということだ。

そのうち、ペットのメッセージを変換して飼い主に残すサービスがでたりして。

 

声の時代に必要なスキル

やってもらいたいことを声で伝えるのは、とても自然なことである。チケットを買うときに「大人一枚」と窓口で告げたり、タクシーで「四谷三丁目の交差点まで」と行き先を伝えるのは今も昔もかわらないが、これからは人間ではなくマシンに対してそうするだけ、である。いつか観た映画のシーンのようでもあるし、それがとても違和感なく置き換わるのだろうということだ。技術的には「ボイス・ファースト・コンピューティング」とでも呼ぶのだろうが、利用する側からすればなんだっていい。

これまで入力のほとんどは手によるものだったのが、これからは徐々に声に代替される。
ある意味先祖返りのようでもある。そこであらためて「自分の考えを正確に声で伝える力」が大事になってくる。こうして音声で文章を書いていると、ふだんの会話以上に言葉の選びかたや順序、述語の使い方について注意を払う。滑舌にも気をつける。新鮮だったのは音声入力を通じ、自分の声に耳を傾けていたこと。他人に話すより自分に話す方が、客観的であることに気付かされた点である。話すことへのスキルを磨きたいという需要が増して、アナログではあるけれど「話し方教室」みたいなサロンが流行ったりするかもしれない。

PCで音声入力するなら、精度の高さからグーグルドキュメント(無料)がおすすめ。なお、改行などはキーボードで行います。

そのいっぽうで、それほど努力を要さなくなるのが外国語の習得だろう。もちろんあるに越したことはないが、なくても音声やテキスト自動翻訳でカバーされつつある。現段階の翻訳制度はいまひとつ。それでも数年単位で格段に進化した。妙訳を正訳に変換できるスキル。いまは人間がカバーしているのが実情だけど、これも時間の問題だと思う。少なくとも平均的に本陣が、いくつもの外国語をパーフェクトに習得する時間よりは短くすむはずである。

美しい声、通りやすい声、論理的に話す力・・
AIが自然な形で生活に入り込み、いまよりもっと便利になる時代。声に対するブラッシュアップは、これまでとはレンジがひとつ上がった形で求められるに違いない。声整形はいまもあるが、さらに需要が高まるんじゃないかと、個人的には思っている。

 

なおきん
しばらく記事が更新されないことで、いろいろご心配をおかけしてすみませんでした。ここ1年、自分でも驚くほど書く意欲が湧かず、湧いても続かず、葛藤していました。自然に書きたいと思えるだろう、そのときまで待とう。と思い、これまでに至っています。いっぽう、イラ社写とは別に「自己啓発」のためのブログを立ち上げています。開設してからそろそろ2年が経とうとしていますが、ここに共有しますね。リンク貼っておきますので、よろしければ。 きょうのひとこと もちろんイラストも含め、週に3〜4回更新してます。

 

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なおきんプロフィール:最初の職場はドイツ。社会人歴の半分を国外で過ごし、日本でサラリーマンを経験。今はフリーの立場でさまざまなビジネスにトライ中。ドイツの永久ビザを持ち、合間を見てはひとり旅にふらっとでるスナフキン的性格を持つ。1995年に初めてホームページを立ち上げ、ブログ歴は10年。時間と場所にとらわれないライフスタイルを めざす。