韓国で人気の『孤独のグルメ』それはまた青瓦台も同じ?

 

韓国でも人気の『孤独のグルメ』

韓国のテレビで『孤独のグルメ』が日本系ドラマ視聴率1位となったのが2017年度。翌年5月には、ソウルで現地ロケが行われた。韓国ではもともと食事は大勢で食べるのがふつうだ。一品注文すれば10種類くらいおかずが付いてくるのも、前提として大勢がひとつのテーブルにつくからである。流れが変わったのが5年ほど前。ホンパプ(ひとり飯)が密かに流行り始めたという。

折しも朴槿恵政権のころである。
彼女は大統領であるにも関わらず、いつもひとりで食事をしていた。「ホンパプ好きで、仕事の問い合わせや指示はもっぱら電話だった」と大統領の側近は取材を受けて語る。大統領だった父を暗殺され、母も毒殺された。とたんに周囲の人間が豹変するさまを見てきた。こうした体験は彼女を人間不信にさせるにじゅうぶんだった。ホンパプの習慣は大統領になっても、続けられた。

文政権による朴槿恵つぶしの作業は熾烈を極めた。裁判も苛烈を極めた。韓国の大統領はどの末路も悲惨だが、弾劾を受け任期途中で投獄された朴槿恵には、無理に罪をかぶせ、結果懲役24年、罰金180億ウォンが課せられた。刑期が終わるのは実に90歳である。いまは独房で暮らすが、側近議員の面会がないのは、誰も彼女を訪ねないからでもある。心を通わすものたちがいなかったせいかも知れない。これから死ぬ間際までずっとホンパプなのだろうとおもうと、さすがに心が痛む。

文在寅大統領のスローガンは「積弊精算(せきへいせいさん)」である。日本ではあまり馴染みがないこの言葉、意味するところは、前任者悪人説と政治的報復である。これは朴槿恵個人のみではなく、当時の政権責任者、閣僚、高級官僚、すべてに向けられた。政権発足後は、次々に要職の首をすげ替えていった。最高裁判官の逮捕・拘束もあれば、軍の要職者もことごとく追放した。北朝鮮をスパイしていた組織は解散させられた。引き継ぎもろくにせず、革新の名のもとこれを徹底した。まるで韓国政権が記憶喪失になるほどに。外交部にはジャパンスクール、アメリカンスクールといった官僚がそれぞれ相手国と関係を維持継承していたが、これらも根ごととりはらわれた。徴用(募集)工問題、自衛隊機レーダー照射問題、最近のGSOMIA延長破棄、いずれも文政権後退時の人事刷新に通底する。YESマンを周囲に揃え、自分の意見に誰にも反対されないよう固めた。

 

文在寅も「ひとり飯大統領」

そんな文在寅大統領もまたホンパプ好きで有名である。在職中に限れば、朴槿恵以上であるかもしれない。加えて引きこもりの傾向も強い。公開日程2,144件のうち、1,611件が大統領府内での行事であり、600日のうち160日は「公式日程なし」であった。彼は公職中1800回食事をとったが、食事会はわずか100回だけ。外遊中、国賓として迎えられた席ですら、途中退席し大ひんしゅくを買ってしまった(例:ベルギー国王との会食)。国際会議の場においても各国首脳とは付き合わず、ひとりで食事を済ますことが多いという。いずれにせよ他国のトップと比べ、会食の機会は信じられないほど少ない。「ホンパプ大統領」と言われるゆえんである。

TV番組『孤独のグルメ』主演の松重氏は「韓国はもともと外でみんなでワイワイ食べる食文化がある」と話し、「今はあえてひとりで食べることを見直す風潮があるようで、興味を持って(番組を)受け入れられた気がする」とインタビューに答えている。以前はラーメンやキムパプ(のり巻き)などの単品料理の店に限られていたひとりメニューも、いまでは焼肉店にも広がり、メニューに「ホンコギ(ひとり焼肉)」を備えた店が増えてきた。

韓国人は大勢で食事することで連帯を確かめ合ったり、便宜を図り合ったりする場として活用してきた。もちろんこれは各国共通であるけれど、中華や儒教の影響の強い国ほど、その傾向がある。そうでなくなった理由は、やはり競争の激化ではないか? 受験戦争や就職戦争は、日本の比じゃないほど激しい。その上、スマホ文化が孤立化を強めているように思う。ひとりで食べる食事でも、感動し、悲しみ、よろこぶことができる。いちいち自分の中でドラマを作ることができる。他人がいてはかえって、食べ物に集中できなくなるではないか。と考える人が増えている。

もちろん、文在寅大統領は食事を楽しみたいから「孤独のグルメ」をしているわけではない。ひとりで居たいのは、おそらく朴槿恵同様、人間不信。ひとを裏切るひとは、ひとからも裏切られやすい。それから自信のなさである。他人から自分と異なる意見を言われるのをひどく嫌う。それでよく大統領に選ばれたなあと思わないでもないが、そこは彼を支援するさまざまな市民団体が上手に与したのだろう。もと学生運動家が多く、北朝鮮のチュチェ思想を信奉している。ろうそくを使って人を集めることも知っている。

急激に経済成長を遂げた反作用として、韓国は社会資本の蓄積が少ない。足りない部分を諸外国、とくに日本からの輸入で間に合わせてきたが、横流しを疑われホワイト国除外という処置を受けた。どんな不遜にもつきあってくれた日本に、はしごを外された気分になった。凄めば折れてくれていた日本も、今回ばかりは思うように折れてくれない。なぜか? 安倍政権支持率が高止まりしていることと、いつもなら自分たちを擁護してくれる日本の代表的なマスコミが機能してくれないからだ。ネットで手の内を暴かれ、世論を味方にできなくなっている。ネット民とは、ネットで同時多発的に情報が得られることをいいことに、新聞やテレビ報道の内容を相対化してしまう人たちをいう。騒げばやましいのだろうと、かえって逆効果になってしまった。嘘ばかりつく人を、日本人はことのほか嫌うのだ。

ネットはまた、ひとを孤独にさせるのがうまい。

青瓦台ではいまも、文在寅大統領はホンパプしているのだろう。ひとりでご飯を食べていれば、苦手な人の顔を見なくてすむし、自分に不都合な意見に耳を傾けることもしないでいい。これからも判断を間違うかも知れないが、その影響が致命的になる前に、次の手を上書きすればごまかせる。そう思えてくるのもひとりで考えることが多いから。

 

 

いまは文在寅への親衛隊のようにみえる750もの市民団体は、いちど意向を読み間違えればたちまち自分に刃を向けてくる厄介な存在でもある。ここでひるむわけにはいかないのだ。反日から反安倍に矛先を変え、安倍嫌いな日本人をも味方にしようとしたが、せいぜい届いたのは日本のマスコミまでで、一般的な日本人には無反応である。むしろ、またかとうんざりさせただけだった。文在寅には、進むも地獄、退くも地獄が待っている。

▼ 反日デモの数倍規模で行われている文大統領退陣デモ

 

ホンパプ大統領のゆくえ

かの国のホンパプ大統領。
就任まもないころ、電撃的にソウルの居酒屋に飛び込み、市民と一緒に酒を交わしたことがあった。「話のわかる大統領」と大いにウケたが、あとでサクラを差し向けていたことがバレてしまった。多忙を理由に青瓦台、きょうもひとりでご飯を食べて、統一朝鮮の夢を見る。「日本はイヤ、あなたが好き」覚えているだろうか。ふたり手をつないで板門店をまたいだことを。

そんなラブコールに頼みの首領様は横を向き、返す言葉でミサイルを撃つ。あんまりではないか。

 

 




孤独のグルメを思いながらのひとり飯

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なおきん

なおきんプロフィール:最初の職場はドイツ。社会人歴の半分を国外で過ごし、日本でサラリーマンを経験。今はフリーの立場でさまざまなビジネスにトライ中。ドイツの永久ビザを持ち、合間を見てはひとり旅にふらっとでるスナフキン的性格を持つ。1995年に初めてホームページを立ち上げ、ブログ歴は10年。時間と場所にとらわれないライフスタイルを めざす。