前原辞任で思うこと

前原外相の辞任劇。
あれはいったいなんだったのか。
すべてが「辞任ありき」のシナリオで進み、
事実そのとおりになった。

理由は「外国人からの献金」だという。
政治資金規正法第22条5項にそう書いてある、と。
でもよくみると「故意の受領により」とある。

外国人に献金をお願いし、これを受領してはいけない

というのが妥当な解釈だ。

実態はどうだったか? まずは前原氏の国会での答弁。

献金者は在日韓国人であり、古くからの支援者だが、献金を受けている認識はなかった」 

どうやら「故意の受領」ではなさそうで、
どちらかと言えば「事務的なミス」である。
ふつうならば「気づきませんでした」と献金を返還すれば
とくに罰則を受けるような話ではないとぼくは思う。
まして大臣を辞任など。

そもそもこの法規が定められたのは、

「金銭によって外国人が日本の主権を侵害することがないように」

という考えだ。 日本のGDPは年間540兆円。

この国の、主権を侵害するほどの金額とはいったい!?

前原氏はいくら献金してもらったのだろうか。

20万円、である。

これが、献金

金額の多寡ではないのだ!と誰かが言う。そのとおり。

ならば、献金してきた相手がいわゆる大物だったのだろうか?

パチンコ財界の大物とか、ネオコンとか、

はたして献金したのは、在日韓国人の72歳のおばあさんである。

前原氏が子供の頃から知っているいわば「近所のおばちゃん」だ。

同氏を応援するために、なじみの焼肉店主から5万円ずつ集めたのだという。思わず、その光景が想像できるではないか。

どこかの評論家が「国家転覆をはかっているのでは?」と書く。

おばあちゃまの献金20万、されど侮りがたし!というわけだ。

へなへなと腰がくだけそうになる。

外国のメディアはこのたびのことで
そんなことで一国の外務大臣がクビになるのか?と呆れ、
日本は信用に足る国ではないのでないか?とうそぶく。
やれやれ、これじゃ話があべこべだ。

国家転覆をはかっているのは、

前原氏を辞任させちゃった人たちではないか、と。

なんでもいいから揚げ足を取りたい野党と

なんでもいいから現政権を悪く書きたいマスコミと

それから、悪いものは悪い!で思考停止してしまう国民性。

イソジンといううがい薬を知っているだろうか?

これでうがいしたひとと、真水でうがいしたひと

どちらが風邪をひきにくいかという実験があった。

結果は「真水」。イソジンではない。

ひとの喉に付着している良いバクテリアまで殺しちゃうのだ。

潔癖症はむしろ病気になりやすい。

ぼくはこの国の人たちの、

過剰に独善的なところが心配だ。

自分は正しい と考えるのはあなただけではない

誰のコトバか忘れたけど、真意だと思う。

9 件のコメント

  • こんばんは。

    これはひどいですね。

    私の主観ですがこれは王手マスメディアが自分達の影響力を見せ付けようとした幼稚なパワーゲームのように感じますね。

    政治とか国益とか本気で考えてんのか疑わしくなりますね。

    それにしても在日韓国人のおばちゃんがかわいそう。

    善意が幼稚なあげ足とりの材料にされてしまうだなんて。

    せめてこの事態に違和感を持った方々はリテラシーを持って信念と理念を育ててほしいですね。

    失礼しました。

  • いくら頭の悪い私でも、この国の政治家さんは誰のためにお仕事をしているのかと、本当にうんざりしています。
    国民みんなが世界の中の日本を見て心配してるのに、彼らは議事堂の中しか見えていないのかと溜息がでます。
    一般人の感覚も大切だけど、それだけでは収集がつかない世界があることも知ってるから。
    今の状況に不安を感じています。

  • これ、笑いました。冗談のネタかと思ったくらいです。

    で、誰がバラした?っていうか、自分が外務大臣辞めたくて自分で話題にしちゃった可能性もあるのでは?と、勘ぐってます、今は(笑)。私だったら、絶対やめる!こと間違いないですから(爆)。まあ、私の冗談はさておいて、政治家になってからもらったお金は、万が一に備えて全て記録しておくべきでしたね(ヤレヤレ)。

    機能停止状態の現政権で国民の皆様には頭の痛い出来事ですけど、遅かれ早かれ結果は同じですから大丈夫でしょう。中東情勢と同じく次期政権の受け皿がないことのほうが大問題ですから。

  • あ、忘れてました。
    外国人からお金もらったのが問題だったんですよね。
    お小遣いか献金か、う〜ん、これがお正月に受領してたらお年玉だった、と言えたんでしょうけどね(苦笑)。

  • 過剰に独善的でもなんでもなくて、国のことを考えずに自分たちが相対的に浮上することだけを考えているんじゃない?

  • 「前原外相が昨年末に北朝鮮との2国間交渉を語ったときから、さまざまな動きが速度を早めていたことは事実だ。」と有田芳生氏がブログで言っていますが真実はどうなのでしょうか。

  • やっぱりこのネタ、取りあげてきましたね!
    この献金と言えるのか分からない額の献金問題を
    追求した人も、何を考えてるのかと思いましたが、
    あっさり辞任してしまった前原さんにもちょっとびっくりしました。

  • 毎年5万円の献金という部分に今回のカラクリがあるように思います。50001円以上の献金を行うと官報への氏名記載がある。もし仮に、今年は10万円献金しよう!とおばちゃんが考えていたら貰う側はどうしていたでしょうか。また、このおばちゃんだけじゃなく、氏名公表の規制以下での献金の合計金額っていかほどなのだろう。もっと意地悪く考えてしまうと、ある団体が多額の献金を行うために、分散して献金していたのではないか、とすら思えます。
    この部分が明るみに出ないように辞任したって線は考えすぎでしょうか?(笑

  • じさん、一番ゲットおめでとうございます!
    大震災以後、国民から忘れ去られそうな事件でしたが、この外務大臣を失ったデメリットをこの国は今後じわじわと思い知らされるような気がします。政局争いに奔走する政治家を目覚めさせたのは皮肉にも、地震と津波だったというのが悲しい現実ですね。
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    seaglassさん、ほんとそうですね。震災後から振り返れば、誰かが言っていたように「不安はより大きな不安により払拭される」ということなのでしょうか。悲しいですよね。でもがんばろう!てな気になりますが。
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    ぱりぱりさん、>これ、笑いました。冗談のネタかと思ったくらいです。< ホントですね。ちょうど地元の高校が甲子園に出場すると、こんなふうに地元の商店街の人たちがお金を集めて、応援に行く人に寄付するという風潮がありますが、あれに近いのかもしれませんね。それを法律違反と言われ、きっとびっくりされたと思います。
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    さっちさん、なるほどそうなのかもしれませんね。攻撃する対象は偉ければ偉い人ほど、それより高い1に上がれたと錯覚するのかも。愚かしいですね。無邪気といえばそれまでですが。
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    lexkenさん、前原さんはどこか自民党の阿部さんと似ているところがあるかもしれません。ややハンサムなタカ派。敵は多かったと思います。同時に対米従属主義者でもありました。それを差し引いても、中国に堂々とものが言える政治家は貴重でした。すべての意に同さずとも。
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    riesenmausさん、そうそう、辞め方があっさり過ぎて、はじめ自作自演かと思ったくらいです。真相はわかりませんが、もしかしたら「隠したいほかの何か」があったのかもしれません。やれやれ、とにかくなんだか取り残された感じがしたものです。
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    ubuさん、なるほどそういう見方もありますね。「分散献金」という考え方ですね。でも、それを知っていて「外国人による」という部分を見逃していたというのは、ちょっと矛盾があるようにも思えます。もちろん検証してみる価値はありますが。これからも盲点をみつけてじゃんじゃんコメントくださいね。

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    なおきんプロフィール:最初の職場はドイツ。社会人歴の半分を国外で過ごし、日本でサラリーマンを経験。今はフリーの立場でさまざまなビジネスにトライ中。ドイツの永久ビザを持ち、合間を見てはひとり旅にふらっとでるスナフキン的性格を持つ。1995年に初めてホームページを立ち上げ、ブログ歴は10年。時間と場所にとらわれないライフスタイルを めざす。