エアコンは消さなくていい

この夏はやっぱり暑かった。
連日の猛暑で死人まで出る始末。

今年はもう何回「節電」という言葉を聞いただろう。
節電そのものはいい。問題はその中身である。

家庭用電化製品の中で最も電気使用量が多いのがエアコン。
もはや節電とはすなわち節エアコンを意味するようになった。

エアコンの消費電力は500Wとも600Wとも言われる。
たしかに大きい。消せば節電効果も上がるに違いない。

だけど
意外なことにエアコンはつけてしばらくすると
消費電力がみるみる下がっていき、
約20分後には80W程度にまでになる。

▼ エアコンの消費電力

Y:ワット数 X: エアコンをオンにしてからの時間

これは目標設定温度に近づくとコンプレッサーが止まるからだ。
エアコンの消費電力は600Wではなく、正確には100W程度。
つまり、わずか白熱電球一個ぶんの消費量である。

節電の大敵はエアコンではない。
じゃあ、なにか?

テレビである。


▲ あなたのおうちのテレビはどのサイズ?

地デジ化を機に大画面に買い換えた家庭は多いと思う。
40インチ以上だと300W近い消費電力のはずだ。
エアコンのように、途中で消費電力が下がることもない。
ただひたすら200~300W消費し続けるのである。

おまけにテレビの発熱量はハンパじゃない。
家で熱中症になり病院に運ばれたお年寄り宅では
エアコンは消され、テレビがつけっぱなしだったそうだ。

テレビでは盛んにエアコンをこまめに消せなどと言っていたが
消すなら、まずテレビからだ。
自宅のテレビは37インチ、エアコンのおよそ2倍も消費する。

それからエアコンはオンオフを繰り返さないほうがいい。
コンプレッサーがいちいち動作し、消費電力が増えるからだ。

電力ピーク時は気温も高い。
無理をせずエアコンをつけ、かわりにテレビを消そう。

テレビでは、まずそんなこと言わないだろうけど。

なんてことをいっていると
パソコンも消せと言われそうですね。

ちなみにパソコンは起動時が最も電力を消費します(300Wくらい)。起動後はデスクトップパソコンが100〜150W程度、ノートPCが50W程度です。WEB閲覧程度ならわずかだけど、ゲームなどグラフィックを多用するとそれなりに電力を消費するのでご注意を。

10 件のコメント

  • ドイツはそんなに暑くない、です。湿気が少ないせいもあるでしょね。でも、ビヤ・ガルテンで冷えたビールを飲むと、「本場のビールでこの安さ」は最高です。でも、最近ズボンが落ちてくるんです。それで医者に行ったら、「あなたはドイツ人並のビール腹になってズボンが止まらないので、吊りバンドをすればOK」と言う処方を貰って、「それって薬局でもらえるんですか?」って聞いたら、先生たら大笑いしたのに「目が笑っていなかった」んです。ちょっと「失礼だな」と思いました。でも、診断は正しくて、2個も吊りバンドを買いましたが、悔しくて節食して少し痩せたので、幅広の普通の革バンドを締めたら、「ズボンは落ちなくなりました」。あの先生って、やっぱり「藪」なのかもって思い返した次第です。

  • テレビの消費電力の話は、最近あちこちのサイトで見かけます。我が家も地デジ化に合わせて液晶テレビに買い換えたんですが、最近のテレビが面白くなくて21時のNHKニュースぐらいしか見なくなってしまった・・(これも節電?)
    ま、レンタルDVDを見る分には満足なんですけどね・・余計な出費だったかな・・

  • なおきんさん、何年も前からすっと見てました。
    だ〜い好きです。
    ホントに!
    今では心の支えになってます。
    取り敢えずお伝えしたくて。

    私は、いまとっても暇なので高井戸の美しの湯でビール飲んでま〜す。

  • エントリーのコメントって読まなかったけど、最近は『昔の同僚』さんのコメントをセットで読むのが楽しみです( ̄〜 ̄;)

  • お年寄りがエアコンで節電するのは本当に心配です。
    高齢になると暑さや寒さを感じにくくなるということもあり、律儀にエアコンで節電して、でも音が無いと寂しいからとテレビはつけたまま。
    それで熱中症になってしまうお年寄りが気の毒すぎます。
    胸が痛くなる話しですが、昔見たTVドラマだったか映画で、一人暮らしのお年寄りが亡くなる直前にTVに「ありがとう」と感謝したというシーンを思い出しました。
    お年寄りの皆さんは、エアコンもTVも我慢しないで欲しいなと思います。

  • そうだったのですか。
    エアコンを我慢している方に伝えてみますね。
    なおきんさん、ありがとうございます!

    会社でも「28℃に設定」して、暑い中で仕事するのはやめたほうがいいでょうね。
    PCの発熱も手伝って、ぼうっとした中で仕事したら、ミスが多発しそうな気がするからです。

    この記事、1人でもたくさんの経営者に知って欲しい事実ですね!

  • なるほど。 「見ないときは(テレビを)消す」という私の信条は正解でした。まあこれは常識でしょうけどね。
    そういえば、私の子供の頃(昭和30年代)は「テレビを休める」と言う習慣があって、ちょっと長くテレビを見てるとよく母親がスイッチをいきなり切ったものです。「ガチャ」。

  • 昔の同僚さん、一番ゲットおめでとさまです!
    ズボンが落ちてくるから医者に行く同僚さんはさすがですね。ていうか吊りバンドが薬局で買えるわけないじゃないですか。でもまあ、お腹が引っ込んでよかったじゃないですか。まわりから「出産されました?」とか言われてないかどうか心配です。
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    おととさん、そうですね。画質は良くなっても肝心の番組内容がショボイんじゃしょうがないですよね。番組制作会社は予算がなくて青息吐息でテレビ局に納品しているそうです。節電するならまずテレビ局がピーク時間に番組を放送しなければいいのに、と思いませんか。
    ——————————-
    志保さん、初コメントおめでとさまです。ちょっと心もとない心の支えにしかなりませんが、これからもよければ来てみてくださいね。美しの湯でのビール、おいしそうです。偉大なる暇を楽しんでくださいね。
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    rucaniさん、あはは、昔の同僚さんはなにかと腐れ縁なんです。ぼくの100倍くらい変わっていて、しばらくキャンピングカーに書斎と寝床を作って欧州中を出張して回ってたりしてました。キグルミを着ているように見えるからか、なぜか女の子にも人気ありましたね。困ったもんです。
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    jamさん、ほんとそうですね。お年寄りは「迷惑をかけちゃいけない」気持ちがすごく強いし、冷房のない時代を生きてきた自負があるので、つい切っちゃうんです。それでいてテレビは一日中つけてたりね。企業はともかく、個人でできる節電効果はたかが知れているんです。我慢してまでする必要はないと思います。
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    はてなさん、エコワットという計測器で実際に測ってみるといろんなことがわかりますね。エアコンは古かったりフィルターが掃除されていなかったり、室外機に直射日光が当たってたりするだけで、だいぶ上ぶれます。とにかくピーク時は午後から夕方にかけての時間帯。暑いんだから冷房はつけ、それ以外の電化製品は使用を控えればいいだけの話ですね。(特に炊飯器や電気ポットの保温はムダ)
    ——————————-
    たなのぶさん、そうですね。「見ないときは消す」それから「見たい番組だけ見る」ですね。昭和30年代のテレビは真空管だったから、相当熱かったでしょうね。長時間付けていると熱暴走もあったんじゃないかと思います。お母様は正しいですね。

  • おひさです。
    6月に毎日放送のVOICEでエアコンの消費電力の件(室温が下がれば80W〜20W)をやってたので、わたしもブログに書いてました。
    世の中の人の大半は定格電力=最大電力が分かっていないのでしょう。
    大阪府の知事も分かってなかったですからコロっと騙されたのでしょう。知事のツイッターに返信したけど理解したかどうかは不明。
    TV局に「節電のためにTVを消しましょう」と言う根性があるはずもなし。
    TVもそうですが、滅多に使わない電気ポットも無駄な電力ですね。
    お湯は、そのつどガスで沸かせばよいのに平均49Wだったのに驚き、即コンセントを抜きました。
    今の時期、魔法瓶を買ってきて、氷水を入れてます。
    7〜8月中旬の一月の電気使用量は、去年が440kWhで今年は200kWh切ってました。
    そうそう、炊飯器やIH料理器なんて、エネルギーの無駄使いです。ガスや圧力鍋の方が効率的、経済的ですね。

  • ムインさん
    意外と盲点だったかもしれませんねエアコンの消費電力が可変的だということに。そうそう魔法瓶も効果的ですね。工夫すればいっぱいあるのに「エアコンさえ」みたいな風潮が違和感ですね。

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    なおきんプロフィール:最初の職場はドイツ。社会人歴の半分を国外で過ごし、日本でサラリーマンを経験。今はフリーの立場でさまざまなビジネスにトライ中。ドイツの永久ビザを持ち、合間を見てはひとり旅にふらっとでるスナフキン的性格を持つ。1995年に初めてホームページを立ち上げ、ブログ歴は10年。時間と場所にとらわれないライフスタイルを めざす。