中国が仕掛ける沖縄から目が離せない

終戦後、日本がこれまで外国と戦争をしていないのは「平和憲法」のおかげです。日本人が起こさなければ戦争は起こらないのです。平和というのはいいものです。これからも平和でいられるよう、戦争を起こそうとする政治家や右翼団体自衛隊の暴走を見張り続けねばいけません。

日本軍は残虐でした。アジアの各地で婦女子に対し虐殺、暴行、レイプを行い、自軍兵士を洗脳し自爆テロのようなカミカゼ攻撃を強制しました。だまし討によって始めた太平洋戦争ですから、報復としての原爆投下はある意味天罰だったのです。戦後日本人は二度とそんなことをしないよう反省し、迷惑をかけた国々には謝罪し、賠償しましょう。アメリカや中国が核兵器を保持するのは仕方ありませんが、日本が持つのはダメです。議論してもいけません。日本人が持つと危険なのです。そんなことより贖罪し反省すること。それが平和を愛する日本のあるべき道です。

戦後、日本人が信じこまされていたシナリオである。
教育現場では、いまでもこのシナリオに沿って行なわれている。だが虚しくなっているのも事実。教師たちに疑義が生じているし、子供たちもうすうす感づいている。親御さんはとうに気づいている。ネットなどで情報が多様化しているし、中国や韓国の被害者暴走ぶりにいいかげんうんざりしている。もっとも歴史には時間経過と共に自浄効果がある。虚偽はしだいに明るみになっていく。

普通の日本人は知っている。
いま戦争を起こそうとしているのは日本じゃない。だから日本の手足を縛っておけば戦争は発生しないという「平和憲法」の前提は崩れた。中韓の、いちいち行うあの反日デモはなんだろう。事実をねじ曲げてでも主張を繰り返す執念。ぼくらはそれを目の当たりにしてきた。いっぽうで中国は核弾頭を積んだミサイルを200基以上日本に向けているし、北朝鮮も日本本土に届くノドンミサイルを300基もつ。対して日本は一発のミサイルをも両国に向けていない、ていうか持ってない。韓国は日本憎しと、竹島をめぐり自衛隊との交戦シミュレーションばかりして、米国から「敵はそっちじゃないだろ」とたしなめられている。

いま日本は右傾化している、とお決まりの常套句。左に偏った人たちからすれば、なにを目にしても右側に見えるのだろう。諸外国の攻撃から国を守るためにとる施策を「右傾化」というなら、右傾化はむしろ必要なのだ。近隣諸国からさまざまな工作があり、威嚇がある。脅威が増すなら、守る力を増すしかない。バランスが崩れたときこそ、もっとも危ないのだから。

中国がなぜあんなにも尖閣に執着するのか。
不思議に思うが不思議じゃない。中華人民共和国が建国した1949年より、沖縄奪還(琉球はもともと中国の領土としているから)は国家悲願であった。中国が太平洋で覇権を握ろうとするとき、いつもじゃまなのがこの日本列島と台湾。ここを取り込むか排除するかしないと中国の海洋戦略が成就しない。「まずは建前を」と1953年発行の教科書『現代中国簡史』には沖縄・台湾を自国領と明記しておいた。「嘘も100回つけば真実になる」といったのは毛沢東。そういえばビジネス本にも「実現したい夢は紙に書け」とある。

中国の「沖縄シナリオ」はこんな感じだ。

  1. 日米を分断させ沖縄から米軍を追い出す
  2. 尖閣諸島を奪い、軍事化する
  3. 沖縄でクーデターを起こし琉球国とする
  4. 人民解放軍琉球進駐、傀儡政権樹立
  5. 沖縄諸島を中国の自治領に編入

まさか!と思う。
あなたも思うかもしれない。
だが沖縄をウォッチしているとあながち否定できなくなる。沖縄のほとんどの人が購読しているという『沖縄タイムス』や『琉球新報』などを通読すれば、これは本当に日本の新聞か?と思うような記事もある。編集部は人民日報にあるんじゃないかと思うくらい、親中反米反日な内容。「◯◯基地でデモをやります」的な広告も載る。

沖縄こそは歴史的に左翼勢力の一大拠点。
オスプレイ配備や基地反対運動はやることが過激でデモの域を越えている。そこに集まった人は米軍用ヘリに向けて気球や花火を飛ばし、操縦席にレーダー照射をしたりする。これじゃ事故を起こさせようとしているとしか思えない。堕ちれば堕ちたで「だからオスプレイは危険だ」とでもいうのだろうか。どさくさに基地周辺にレーダーを建てる連中は、ほんとうに市民なのか。米軍基地の敷地を中国人が買い漁っているのは偶然だろうか。一国の総理大臣が県知事相手にペコペコ頭を下げる姿はどうみても普通じゃない。その県知事こそはなんども北京へ足を運び、中国からの要望を受け入れている。たとえば中国人のノービザ入国などだ。いま日本には70万人もの中国が住んでいるが、観光客や不法滞在者を含めば100万人といわれる。


▲ 中国が尖閣を狙うのは資源がそこにあるほか、水深のある沖縄トラフに面するこの島に潜水艦基地を敷設したいという目的がある。中国沿岸海域はどこも水深50〜100mで潜水艦が自由に行動するには浅すぎるのだ。(写真は中国海軍のキロ級原子力潜水艦

2010年に中国で成立した「国防動員法」という法律に戦慄を覚える。これは海外に居住する中国人に対し、北京が命令すれば民兵として戦う義務を定めたもの。海外赴任者や留学生はもちろん、観光ビザで入っている中国人までが「中国民兵」として戦争をサポートをするという。

前述の「沖縄シナリオ」は、こんなふうに始まるんじゃないだろうか。

まず引き続き基地反対運動を激化させる。尖閣諸島を包囲し、ここを軍事占領する。「平和憲法」にしばられ交戦権を持たない自衛隊は、これを排除できない。米軍が応戦したとしても、自衛隊集団的自衛権を持たないから加勢できない。ころをみはからって北京から「国防動員法」が発令される。さっそく沖縄に忍び込ませていた工作員が動き、民兵に変貌した観光客に沖縄県庁等の政府機関を占拠させる。知事を脅し、独立を宣言させる。これで在日米軍は一切の戦闘ができない。自衛隊はなにもできない。警察では手に負えない。

最悪のシナリオである。
いま沖縄で左翼活動をしている人たちは、ほんとうにこうしたことを望んでいるのだろうか。中国の影響のもとで独立した国がどうなるかは、自治領としてウイグルチベットの運命をみてもわかる。人民解放軍がかの地で過去なにをし、いまなにをしているか、漏れ聞こえてくるだけでも酸鼻を極める。

中国ではちょうど「全国人民代表大会」が終わったばかり。国家主席である習近平氏は軍に手厚く、全国を回っては「戦争の準備を」と声をかけている人物だ。毛沢東の再来と称されることもある。いずれにしてもこれからの中国は、これまでの胡錦濤時代とは明らかに違う。国内の不満はもう防ぎようがない。そこで中国政府は外に共通の敵を作り、その転嫁先とするだろう。これに耐えうる安全保障が日本にあるかどうか、喫緊に問われるところだ。

冒頭の色付きの文章をもう一度、見てもらいたい。日本の子供たちに教えている内容と、中国や韓国が「歴史認識」として日本に押し付けている史観は、奇妙に一致しているのがわかると思う。はたしてこれはなんの意思によるものなのか。

引き続き、沖縄での動きから目が離せない。

本記事を書き終わって
長い記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。まいにち少しずつ書き足し、数日かけて半分以下に削りました。調べれば調べるほど恐ろしい内容や予想などもあり、ほんとうに心ふたぐ思いがしたものです。できるだけ過激に、扇動的にならないよう注意しましたが、それでも不快な思いをされた方には、お詫びいたします。シナリオについて「荒唐無稽(こうとうむけい)だ」と思われたかた、そのとおりです。荒唐無稽であって欲しいと、ぼくも心から思います。日中関係が好転しますように。あなたの毎日がすこやかに過ごせますように。なおきんでした。

5 件のコメント

  • 初めてコメントを書きます。
    いつも興味深く読ませてもらってます。
    わたしも最近中国(政治家と共産党)については脅威を、日本政府の対応については危機感を抱いています。

    ただ、仕事上、何人かの中国人スタッフと付き合いがありますが、彼ら彼女らのほとんどは、政治的な思想について話をすることはありません。個人的には、仕事ができ冗談も通じる、滋味のある人たちと感じています。
    その彼ら彼女らが突然便意兵と化す可能性があるとは・・・。
    (正確に言うとゲリラではなく民兵ですか)
    情報をありがとうございます。
    わたしも自分で調べてみますね!

  • こんにちは、なおきんです。
    コメントしづらい記事で申し訳なかったです。この手の記事ってコメントより、圧倒的にメールが多く、しかも誹謗中傷系メールが大多数で、さすがに心が折れそうになります。でもそうなるとわかってて記事をアップしてますからね。いつの間にか慣れてしまいました。
    ——————————-
    Magoichiさん、一番ゲットおめでとさまです。というか初コメント、ありがとさまでした!安倍政権になっていくぶんまともになりましたが、民主党政権時代はほんとどうなるかと思いました。左翼はまず「自分たちは被害者」という立場を取ります。中国の南京虐殺、韓国の従軍慰安婦、沖縄はさしずめ「日本軍による集団自殺の強要」。その上で、賠償金や補助金を要求します。沖縄には基地で借用している土地は、ぜんぶ地主に国がお金を払っています。在日米軍や自衛隊が退けば、彼らの収入がなくなります。やがて土地そのものが無くなることになるかもしれませんけど。わかったらいろいろ教えてくださいね。

  • シナリオ、ないとはいえないと私は思います。
    あって欲しくはないのはもちろんですが。

    充分に調べた上で、表現に気を配りながらも、大切なメッセージやこのままでは危機感があること。
    こういった記事から、いつもそれらをひしひしと感じます。

    「前向きイコール危機感の漂うことを考えたり話題にしないこと」だととらえ違いをしている方って、けっこう多いと思います。
    いろいろな考え方があるから、違う見解もあって然りと思いますが、誹謗中傷メールという形ではなく、コメントという形をとるべきだと思います。

    なおきんさんが書かれていることは、決して不安を煽っているわけでも、大袈裟なわけでもありません。
    むしろ、とても控えめに書かれています。
    誹謗中傷する前に、いろいろ自分でも調べてみたらいいかと思います。

    ホントのことを書かれて世間に知られたくない立場の人がそういうメールを送ってる場合も多分にあるような気がしますが。

  • 義務教育を終えたばかりの頃は、近代史を扱わないか、サラッと触れる程度の授業しか受けておらず、それなのに何となく「日本が悪い」と思わされていました。覚えてる物では、国語などでも、「りゅうりぇんりぇんの物語」を扱い、戦後も戦犯が首相を務めているこのおかしな国で・・・というくだりを読まされ、戦犯とはどういう物かの説明も無かった。読後感は「日本は何てヒドい事をしたんだ」となる。洗脳に近いですね。

    その「戦犯」というのは、実におぞましい復讐裁判の結果で、捕虜にきんぴらごぼうを出した看守が「木の根を食わせて虐待した」と、有罪になっている物。先程批判された首相は岸信介。犯罪者と呼ばれるような事はしていない。そんな事を知ったのも、学校を出て大分時間が経ってからでした。最近の、妙に行き過ぎた愛国心を振りかざす人々は、学校教育の反動が出ているのかも知れません。

    沖縄県。知り合いもおらず、行った事が無いので現地の状況は又聞きの物ばかりですが、沖縄県の戦時中・戦後の記録をちょっと読んだだけでも、米国人の横暴さに、腹が立ちます。北海道人が読んだだけでこれだから、地元民にしてみれば、未だに犯罪を働いて、法で裁かれない米兵がいるのはさぞや悔しい事でしょう。

    理想を言えば、米軍基地を無くし、沢山の一般住民が奮闘して死んで行った沖縄に、国が力をいれて殖産興業を行って欲しいところ。若年人口率も高い県なので、雇用対策にもなるでしょう。司令官の遺言、『…沖縄県民斯ク戦ヘリ 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ』を是非実現して欲しい。

    ただ、中国が・・・となってしまうのが悲しいところ。米国にとっても、韓国・台湾双方に睨みが利く、格好の場所。簡単に手離しはしないでしょう。中国側も、本気のようですね。1949年から領有権主張とは。どうすれば、同じ日本人である沖縄の人々にとって良いことなのか。私程度が思いつくのは、現実味の無い夢物語ばかり。(米軍を本土に移転、日本海軍を復活、空母も持って基地を最近話題のメガフロートに置いて、強制的に奪われた、米軍基地用地を地元住民に返還・・・とか。前半がSFかよ!)ああ、我ながらヒドい。

    ただ、沖縄の人達が必死で戦ってくれた事で、損害の大きさから米軍のこれ以降の進行が止まり、ロシア軍もそれに合わせて停止、北海道まで進行しなかった、と考えると、今故郷があるのは彼らのおかげとも考えられます。スターリンも米国に北海道を寄越せと言っていましたし。私の祖父も祖母も、故郷の樺太から追い出されてしまいましたし・・・。だからというのも何ですが、極々微力なれど、沖縄にとっていい方法を考えていきたい。

    中国の脅威を感じるたび、よくそんな事を考えています。何だかまとまりの無い文章ですみません。

  • はてなさん、
    膨大なクレームメールがあることに対し、擁護いただきありがとさまでした。おっしゃるとおり、内容に対し、知らないことだと攻撃する人や、知ってて攻撃する人などさまざまいらっしゃると思います。ぼくもそのことを想定している以上、あまり裏付けのないことはアップできません。いろんな意味で鍛えられます。
    ——————————-
    楽庵さん、
    そうですね。いわゆるネトウヨ(ネット右翼)も、反日教育の反動かもしれません。沖縄戦が長引いたことで、北海道が助かったというのは一理ありますね。加えて終戦以後の千島列島東端の占守島の日本軍の戦いぶりも影響したと思います。このシナリオが現実のものにならないよう切に願うところです。

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    なおきんプロフィール:最初の職場はドイツ。社会人歴の半分を国外で過ごし、日本でサラリーマンを経験。今はフリーの立場でさまざまなビジネスにトライ中。ドイツの永久ビザを持ち、合間を見てはひとり旅にふらっとでるスナフキン的性格を持つ。1995年に初めてホームページを立ち上げ、ブログ歴は10年。時間と場所にとらわれないライフスタイルを めざす。