従軍慰安婦モンスター


▲ 有名な「河野談話」は1992年、官房長官時代に発表した談話。証拠不十分であるにもかかわらず事実上「軍による慰安婦の強制連行があった」と受け止められるような内容で、多くの問題が指摘されている。

橋下さんの慰安婦発言
が思いのほか大きな問題になっている。同時に従軍慰安婦の問題が年を経るごとにモンスター化している事実も浮かび上がってきた。もはや史実がどうであったかなどもはやどうでもよく、過去の日本人だけでなく今の日本人やこれから生まれてくる日本人をも対象にした反日キャンペーンに陥りそうな勢いである。大義を失い、おとしどころが見つからない。

慰安婦を今風に呼べば売春婦である。売春そのものは今も昔も戦時も平和時にもある。ちなみに現在、米国と日本と豪州でもっとも多い外国人売春婦は韓国出身者である。遠征売春と言われ、その数10万人。おそらくもっといるだろう。売春婦全員を補足するすべなどないからだ。韓国人によるあっせん業者も多い。あたりまえのことだけど、このことで韓国人が米国政府や日本政府、豪州政府を相手に慰安婦問題などと責めたりはしない。むしろ韓国メディアが報じているように「我が国が性産業輸出大国とは嘆かわしい」と恥じている。

従軍慰安婦が問題なのは2つ。「日本軍による女性の強制連行」と「性奴隷としての扱い」である。

日本軍による強制連行

強制連行の事実を証明できる証拠を、日本政府は徹底的に探すがみつからない。旧日本軍はやったことをすべて文書に残していたから、事実があれば見つかるはず。検閲すれば必ず「検閲」の捺印を押して残す。やはり日本人。それはもう几帳面である。戦後のGHQのようにあたかも検閲しなかったように検閲するようなことはしなかった。それで1991年12月。当時の加藤紘一官房長官は「証拠が見つからない」と発表。がその翌月、朝日新聞は1992年1月11日の朝刊一面トップで「朝鮮人慰安婦への軍関係資料発見」とスクープ記事を発表した。これが国内外の「強制連行はあった派」を活気づけた。「ほれみろ、あったじゃないか」と。だがその資料の趣旨は、韓国人あっせん業者が少女をさらっては売春組織に売りとばす(この手の業者は今もある)ので、軍が関与しこうした業者を管理しようとしたものだった。朝日新聞は知ってか知らずか、とにかく「証拠はなかった」とした政府発表を覆す、ただそれだけのためにスクープしてみせたとしか思えない。


▲ これがその記事【朝日新聞 第一面 1992年1月11日】

日本軍による強制連行の証拠はいまもみつからないままである。

韓国にはさまざまな詐欺団体がある。「日帝強占期韓国人被害研究所」や「太平洋戦争犠牲者遺族会」などだ。日本政府などから賠償金を奪い取ってきてやるからその弁護士費用などと称し、数万人からあわせて数億円規模の会費を騙し取っている。実際、太平洋戦争犠牲者遺族会などは日本政府相手に裁判を起こすも敗訴。しかもその詐欺団体の会長ヤン・スンニムは朝日新聞の植村記者のなんと義母である。植村記者こそはまさに「従軍慰安婦」問題の火付け記事を書いた張本人。義母と娘婿の関係は偶然だろうか?

性奴隷

米国に住む在米韓国人などによるロビー活動により、慰安婦(Prostitute)を性奴隷(Sex Slave)に呼称を変えた。これは「奴隷」というコトバに敏感な米国人の心理をついたものだ。過去の奴隷貿易を思い出させ、贖罪意識をもたらす効果がある。南京大虐殺をつかって反日キャンペーンを先行する在米中国人にならったという説もある。日本人こそは「奴隷制度」をもっとも嫌った民族なだけに、いたたまれない気持ちがする。奴隷は人間として扱わないから当然給料はなし。だが慰安婦にはあった。荒稼ぎして価値で1億円くらい稼いだ慰安婦もいる。戦後、日本政府を相手に、もはや紙くずとなった軍票を買い取れと争った元慰安婦もいる。兵士の支払いは軍票で行われていたのだ。このことから、性奴隷という言い方は適切ではない。

米国人は「正義の味方」であることを誇りにしがちだ。人気のハリウッド映画がベタベタの勧善懲悪ストーリーなのもこのためである。正義の味方は被害者の味方である。立場の弱い者、力の弱い者、ひどい境遇の者たち。つまり従軍慰安婦問題を平均的米国人がみれば、性奴隷であった韓国人が被害者、エロ軍人の日本人が加害者と解釈される。

いやあね日本人。韓国人かわいそう、きっと竹島も韓国領のはずだわ。みたいなことになる。橋下発言はここに陥穽された。「あのとき、従軍慰安婦制度は必要だった」という発言は韓国ロビーが米国で利用するにはハマりすぎだったのだ。しかも間違えている。従軍慰安婦「制度」があったという事実はない。

米国人は日本人の味方だから。
などと脳天気なことはもう言うまい。そもそもいまの日本国憲法をこしらえたGHQおよび戦勝国は、その目的を以下のように明瞭にしている。

日本国が再び米国の脅威となり または世界及び安全の脅威とならざることを確実にすること

従軍慰安婦問題は、そのまま日本国憲法問題につながっていることをあらためて知らされた今日このごろである。

4 件のコメント

  • 典型的な陰謀論だと思いますが、こういう誰もが感情的になる問題については、もう少し視野を広くもって冷静に語らないといけないと思うのは私だけでしょうか。

    韓国人と朝日新聞による陰謀だ、というだけでは、あまりに乱暴すぎるような気がしますが……。

  • こんにちは、なおきんです。
    この頃コメントが極端に少なくなって、ひとりさみしく枕を濡らす毎日です。というのは半分冗談です。そもそもいただいたコメントのお返事をするのが遅いから、減ったのだろうとも察し、反省しているところです。そんな折、アクセスはますます増えています。それからメールも。特に今回のようなお題には、メールがばしばし来ます。なかには、ひどい罵詈雑言もあります。よくぞ言ってくれたというのもあります。人それぞれ、いろんなコトを考え、また考えたくないのだなあと思わせられました。コメントに付いては、お題に関係ないことでも歓迎しています。「元気〜?」とか。「元気しています」とかね。
    ——————————-
    中村さん、一番ゲットおめでとさまです。
    それから初コメント、ありがとさまでした!ご意見、もっともです。「視野を広く持って冷静に」という部分も大事なことです。従軍慰安婦問題に興味を持って以来、かれこれ20年、あらゆる資料を引っ張り出しては調べたり詳しい人に聞いたりしていました。最初の立場は「従軍慰安婦に謝れ」というものでしたが。そのころ住んでいたドイツでも話題になってて、大いに議論したもんです。ただし僭越ながら陰謀論というのとは違います。ぼくは陰謀論というものが個人的に好きではありません。誤解させるような記述があったら申し訳ありません。これからも、ご意見あればくださいね。

  • 私は日本人の誇りを護りたい。ただ、その誇りにも、過去の誇り、現在の誇り、未来のほこりがあると思います。もちろん全部護るベキなのですが、どれから優先して護るべきか。私は、未来、現在、過去の順番だと思います。橋下さんが間違ったのは、過去と現在を護ろうとして、未来の品格を犠牲にしたこと。致命的だった風俗活用論がまさにそれ。未来の品位を捨てたために、未来が現在になるに従い、状況が悪化して落としどころが見えなくなっている。この状況を打破するには、過去の誇りを一旦後ろに下げて、未来を強化することだと私は思います。すなわち、河野談話はこの際触れず、また、昨今特に続目に付く韓国人の卑劣な言動、思考を一旦棚に上げ、韓国、中国含めた世界じゅうの人々の幸福と発展に向けて日本は先導的に貢献するプランを作り、高々と提案・宣言するのだと思います。中韓は、まず過去を謝罪精算せよと言ってくるに違いないが、なおきんさんもご存知のように、大戦の謝罪・精算は済んでいると堂々と言える。決して2度は謝らない。中韓の目ではなく、世界の目を未来に向けさせるに足る魅力的なプランであれば、中韓が過去にこだわっていること自体が世界からは軽蔑の目で見られることになるだろう。そうなれば、それによってその時点での「現在」の日本の誇りを護ることができるし、それを経て日本の過去の誇りも回復が可能になる。すなわち、未来だけでなく現在、過去、すべての誇りを護ることになる。
    歴史上の事実と異なることを吹聴されるのは腹が立つものだが、日本の誇りを護ることを目的とし、そのための、最良の手段を採るべきと思います。そのために、今こそ「未来の誇り」を最重視した戦略を採るべきだと思います。

  • Alinamin2011さん、
    力作コメントありがとさまです。いいですね。「未来の誇り」を優先させる。歴史が自国にその範囲を留めるなら、問題の殆どはなくなると思います。利害関係国との間で共通する歴史をとらえれば、これはもう問題だらけ。日中韓が共通の歴史認識なんてもてるはずがありません。となれば、本当の問題は歴史を政治手段に使う国が周辺に多いことにあると思います。

  • naokin_tokyo へ返信する コメントをキャンセル

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    ABOUTこの記事をかいた人

    なおきんプロフィール:最初の職場はドイツ。社会人歴の半分を国外で過ごし、日本でサラリーマンを経験。今はフリーの立場でさまざまなビジネスにトライ中。ドイツの永久ビザを持ち、合間を見てはひとり旅にふらっとでるスナフキン的性格を持つ。1995年に初めてホームページを立ち上げ、ブログ歴は10年。時間と場所にとらわれないライフスタイルを めざす。