漆黒の洞窟
ぼくたちは漆黒の闇の中にいる。 足下に懐中電灯をあて、おそるおそる前に進む。 ごつごつした石灰岩を靴底に感じ、ぽたりと落ちる水滴を首筋に感じる。 ヘルメットが岩肌にあたり、ガコッという大きな音にドキリとする。 来るんじゃ…
旅日記
ぼくたちは漆黒の闇の中にいる。 足下に懐中電灯をあて、おそるおそる前に進む。 ごつごつした石灰岩を靴底に感じ、ぽたりと落ちる水滴を首筋に感じる。 ヘルメットが岩肌にあたり、ガコッという大きな音にドキリとする。 来るんじゃ…
旅日記
「中国船長を釈放」という新聞紙面。 もっともやってはいけないことだったと直感。 中国の露骨な挑発もあったし、おそらく米国の圧力もあったかもしれない。 中国で反日騒動が起きるたびに、日本は米国に助けを求め、米国はその見返り…
旅日記
日本で暮らしていると、知らず知らず、 周りと同じことをするよう身体がセットされる。 それに不平を漏らすことはあるけれど、 ほんとうの意味で強制されているわけではない、 むしろ自ら進んで、そのようにふるまっている。 なぜな…
旅日記
ロシアに滞在中は、毎日ジャガイモばかり食べていた。 とくに意識したわけではないのだけど、肉や魚の付け合わせにはたいていジャガイモがついてくるし、それにおいしい。 不思議なことに白米を食べたいとは思わない。 まあ、まだ日本…
旅日記
予約したホテルを探し、激しく道に迷う。 いや、迷っているのは道だけではなかった。 クレジットカード会社に被害届を出そうかどうしようか、そんなことも迷っていた。 海外のホテル予約サービスというのは、たいていクレジットカード…
旅日記
現在のようにネットでホテル探しする手段がなかった頃は、ほとんど足を使ってホテルを探していた。 だいたいの場所を決め、その辺りで手頃そうなホテルを見つけては、直接宿代を交渉する。 言葉が通じない国では筆談や電卓をたたいて行…
旅日記
ロシア文字になじめず、街中でよく立ち往生した。 メトロの駅で乗り換えようとするのだけど、目的の駅の名前が判別しない。 単語の記憶には「音読ができる」ことが必要だとあらためて痛感した。 20数年前はこのロシア文字やキリル文…
旅日記
今朝は教会の鐘の音で目がさめる。 6つ、つまり6時。 鳥のさえずり、通りを歩く人の足音、 遠くに響くパトカーのサイレンの音。 おはよう、モスクワ。 からだを起こし、 まずは腕に縛っていた貴重品バッグを確かめ、 枕元のma…
旅日記
この夏は、ロシアにしよう。 ある2月の凍えるような日曜日の早朝、多摩川のほとりを犬と散歩しながら唐突にそう思いつく。 そのように何ヶ月も先の予定を決めるのは、自分にしてはめずらしいことなのだけど。 毎年7月に「ひとり旅」…
旅日記
これから取引しようとする会社の社長が 20年間で14人も変わったことを知れば 間違いなく、取引するのをためらうと思う。 社員も商品も良いんだけど、 なぜかあの会社、社長になったヤツだけがダメなんだ。 ほかはいいのに、なん…
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