死ぬのが怖いから

f:id:naokin_tokyo:20090315001648g:image

死ぬのが怖いから
飼わないなんて、
言わないで欲しい。

 

おうちを汚すから飼わないというのなら、
犬はお行儀を身につけることができる。
留守がちだから飼わないというのなら、
犬はけなげにも、孤独と向き合おうと努力する
かもしれない。
貧乏だから飼わないというなら、
犬はきっといっしょに貧乏を楽しんでくれる。

 

だけど・・・死ぬのが怖いからって言われたら、
犬はもうお手上げだ。
すべての犬は、永遠じゃない。
いつかはいなくなる。 でもそれまでは、
すごく生きている。 すごく生きているよ。
たぶん今日も、日本の犬たちはすごく生きていて、
飼い主たちは、大変であつくるしくって、
幸せな時間を共有しているはず。

 

飼いたいけれど飼わないという人がいたら、
伝えて欲しい。 犬たちは、
あなたを悲しませるためにやっては来ない。
あなたを微笑ませるためだけにやって来るのだと。
どこかの神様から、ムクムクしたあったかい命を
預かってみるのは、人に与えられた、
素朴であって高尚な楽しみでありますよと。

『コピーライター 小島令子の作品 2004年』

 

f:id:naokin_tokyo:20090315001729j:image

ちびきちと名付けたトイプードルを衝動飼いすることにした一昨年の夏。 それより少し前に偶然目にとまり、思わずそのページを雑誌から切り取ってしまったほどお気に入りの、”NPF日本ペットフード”の広告です。

のっけから「死ぬのが怖いから・・・」という、あまりにも印象的なこのコピーは、ぼくに「犬を飼う」という潜在意識を植えつけていてくれたのかもしれないし、その後の犬とのつながりかたを教えてくれたのかもしれません。

f:id:naokin_tokyo:20090315001753j:image

荒んだ人間たちの心に、安らぎと元気を同時にくれるすべての飼い犬たちに、飼い主たちはとても誇らしいことと思います。

 

さあ、散歩に出かけよう。

f:id:naokin_tokyo:20090315001807j:image

 

12 件のコメント

  • 読んだだけでちょっと泣けました。
    こういう文章に弱いです。
    うちの子たちに毎日いてくれてありがとうって
    言っています。何度救われたか。
    ちびきちくん笑顔ですね。会いたいな。

  • おはようです♪ なおきんさん・ちびきちくん。

    ペットはね・・・死んじゃうと辛いけどね・・・
    でも又・・・飼っちゃうんですよね〜
    昨年末亡くなった我が家の老猫(11歳)。
    死にざまが素晴らしかったです。
    死を持ってもなお私に「教え」をくれましたよ・・・
    小さな体で、最後まで優しさを与え続けてくれた事に感動しました。
    そのお陰で彼がいなくなっ寂しいけれど落ち込む事なく日々頑張れます。また会えるような気がしますし・・・

  • 「預かって」という言葉はぴったりです。
    犬の布団をひいていた場所をみおろしながら
    こんな狭いところにいてくれたんだなあと
    なつかしく、ありがたい想いがこみあげてきます。
    犬は与えられたgiftだったと思います。
    友達と一緒のちびきち君、関西弁で言うなら「おせらしい」よ。

  • 6年前に実家で飼っていた犬が13歳で亡くなりました。犬見知りも人見知りもせず、好奇心旺盛な犬でした。犬は飼い主に似ると言うけど誰に似たんでしょう?
    飼い始めて数年で実家を出てしまいましたが、亡くなる最期の時はそばにいることが出来て良かったです。すーの帰りを待っていてくれたのかなぁ?なんて
    大事なものをなくす事は辛いけどそこから得られる物も大きい。
    今はペット禁の住まいなので犬は飼えませんが、素敵な家が見つけられたらまた飼いたいです。
    なおきんさんとちびきちくんがすごく羨ましいなぁ。

  • 理由はどうあれ、生きものはよく考えて養うなり飼うなりするべきものだと思います。 私は自分の生活に余裕がよほどないと無理だと思っています。 
    そういえば、昨日の帰り夜の八時半くらいに農道で鹿の群れに遭遇しました・・これで二回目…ということは山には食べ物が無いということですかね?…でも、ニュージーランドで見た鹿牧場の鹿より幸せそうに見えます。。。

  • なおきんさんの社会派ブログは、事実を知らされて谷底へ突き落とされたような気分になります。
    人間ってほんとひどいですよね。

    うってかわってワンちゃんのお話。
    ペットはいつかいなくなってしまう。
    でもいると絶対に癒される。
    ただ、飼う側は最後まで責任を取る覚悟とともに飼わないとだめですね。
    香港では毎年たくさんの飼い犬、飼い猫が捨てられ、
    新しいおうちを探している子があふれています。
    捨てるぐらいなら飼わない方がいい。

    ちびきちくん、相変わらずかわいいですね。
    遊んでいるときの顔がとってもいいです。
    うちは猫ですが、犬もいいなあっていつも思っています。

  • こんばんは、なおきんさん。
    去年、15年飼った子をみとりました。最後は、私の腕の中で亡くなりましたが、苦しそうな姿をみるのは、とてもつらくて、恐ろしいことでした。でも、最後まで見てあげることができて良かったとおもいます。ペッを、我が子のように飼う飼い主さんがおられますが、必ずさきに死んでしまうので、それはしないほうがいいかな、と思います。ほんとに預かり物ですね。

  • 正直言って、一緒にいる時間が長くなればなるほど、ツライんです。お別れのことを考えると。
    どんどん好きになってゆく、どんどんなくてはならない存在になってゆく、それが実はこわくてたまらない。
    こんなに好きになってしまったら、あとが辛すぎる。あまり、いれこまないほうがいいんじゃないのか。。。
    でも、この詩の「すごく生きている、すごく生きている」という言葉が、ずしんときました。
    彼は、私のところに、来てくれたんだ、そう思ってよいのかな。。。

  • りんごちゃん、一番ゲット、おめでとさまです!
    なかなか切ないコピー文章ですよね。 商業コピーなので、そこにはクライアントの意思があるわけだけど、それとは別に飼い主へには十分共感できるかと。 ちびきち、うれしくなると、たまにああやって笑います。犬って、ちゃんと笑う筋肉が発達してるんだそうですよ。
    ————————-
    Hami★さん、プチお久でした! たとえ人間よりも命が短いとはいえ、飼い主の愛情に育まれて一生を全うしたペットはとても幸せだったと思います。 >小さな体で、最後まで優しさを与え続けてくれた事に感動しました < ステキですね。 こんなふうにやさしくなれる心をもらえて幸せでしたね。
    ————————
    おかみっちょんさん、はい、お散歩いってきます! 休みの日は3回くらい行きますね。 近くの公園で走ったり、神社へいったり、多摩川までいったり・・。 一生懸命とことこ歩いて走ってウンコして。 運動不足も解消ですね。
    ————————
    おばはんさん、初コメント、ありがとさまです! ていうか、このハンドルネームはすごいですね(笑) ホント、犬は神様から与えられた授かった感じがします。 犬がいた布団、いまでも大事にとってらっしゃるんですね。 もしかしたら、いまでもときどきそこで寝ているのかもしれませんね。
    ————————
    すーさん、>犬は飼い主に似ると言うけど誰に似たんでしょう? < もちろん、すーさんのはずです。てことは、人見知りしないんですね。 いいことです。 さて、たとえペットがいなくなったとしても、ペットと過ごした幸せな日々の想い出はなくならないはず。 得られることの大きさは、飼ってみてあらためて思いますね。
    ————————
    たまやんさん、たしかに動物を後先考えずに飼って簡単に見捨てる飼い主のことを思えば、慎重に考えるべきだと思います。 でも、生活の余裕云々は、個々それぞれでしょうね。 現にホームレスで犬を飼っている人たちは世界中にいますからね。 それにしても鹿の群れに遭遇するなんてスゴイですね。
    ————————
    Junpeiさん、ロックフェラーについては知るほどに愕然とさせられます。さて、「捨てるくらいなら飼わないほうがいい」のは正論ですね。 ペットは授かりもの。 そのことで
    ————————
    ニモさん、最後は自らの腕で亡くなったんですね。 苦しむ姿を見るのはさぞ辛かったでしょうね。 どんどん好きになって、どんどんなくてはならない存在になっていくのが怖い、というくだり、すごく共感します。 せつないものですね。
    ——————————-
    風さん、おひさしぶり! 彼は、きっと風さんだからそこに来たんだと思います。 ぼくもたまにちびきちとの別れのことを想像するけど、するたびに悲しくなります。 今から悲しみに少しずつ慣らしておこう、そんなふうに思ったりね。お互い、貴重な時間を大事にしましょうね。

  • 全くその通りだと思います。心にジーンときちゃいました。

    僕も実家で犬を飼っていました。みんな一生懸命に生きて、僕ら家族と楽しいときを共有しました。
    今、実家には猫がいます。彼女達もまた、身勝手ながらも僕らが家を出た後の両親に楽しい時を与えてくれています。
    「死ぬのが怖いから」という理由は控えていただきたいものですね。

  • ちょっくら、心と体が風邪を引いてしまい、イモ虫状態でした。
    その間も、ずっと寄り添ってくれた愛娘。
    時には、布団を被った私の頭の上や顔にお尻を向けてくつろいだり、加速をつけたジャンピングアターック(遊ぼうよ〜を無視した時)してくれますが、彼女がいるから、何でも出来る、彼女がいるから“今”がある…そんな感じです。
    彼女と話が出来たら、もっと理解できるのに…時々思います。
    親バカで片付けられることも多々ありますが、けっこう意思疎通出来てたりしませんか?
    「あっ、今、何を要求しているな」とか。
    分離不安症なので、余計に申し訳なく感じることもありますが、一緒に生活し始めて、半年未満で周囲から『ペットロス』を宣告されている私です。
    彼氏選びの第一条件が、『愛娘より上に行ける人』ですから…
    知人が言ってました、彼等(ペット)には裏がないと。
    人間みたいに、おべっかを使ったり、心にもないことをすることもない。だから全てを受け止めてあげて欲しいと…。
    よくしつけの本には、帰宅してエキサイトしても無視しましょう。とありますが、今日も帰宅したら、即、抱っこでギュしてしまうんだろうな…。

  • 二モ へ返信する コメントをキャンセル

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    ABOUTこの記事をかいた人

    なおきんプロフィール:最初の職場はドイツ。社会人歴の半分を国外で過ごし、日本でサラリーマンを経験。今はフリーの立場でさまざまなビジネスにトライ中。ドイツの永久ビザを持ち、合間を見てはひとり旅にふらっとでるスナフキン的性格を持つ。1995年に初めてホームページを立ち上げ、ブログ歴は10年。時間と場所にとらわれないライフスタイルを めざす。