知人のドイツ人とメールでのやり取りで
「日本人には同情するよ」と書いてきた。
ドイツ人もいま、おんなじ気持ちだからと。
彼はギリシャのことを言っているのである。
怠け者で働かないギリシャ人を助けるためになんで俺達ドイツ人の税金が使われなくちゃならないんだと不満を漏らす。おまけにギリシャ支援の立役者、メルケル首相がギリシャを訪問すればブーイングで迎える。プラカードの彼女の肖像画にはヒトラーちょび髭の落書きが。「ナチめ」と。ドイツ人がおれたちギリシャ人に緊縮経済を強いていると、不満をぶちまけ逆ギレしている。
いっぽう日本人はこれまで中国にはいろんな支援をしてきた。「償い」ともいう。ODAで何兆円も使い、天安門事件後には世界中から経済封鎖されている中、天皇陛下が訪中までしてその緊張を解いた。昨今では中国への資本投下が各国軒並み減っている中、唯一日本だけが前年比16%増で資本投入をしている。ムリな要求もたいてい飲んできた。留学生の費用だって負担している。だのに、あの反日暴動の末、さまざまな経済的嫌がらせを受けている。
お互い恩を仇で返されたな。
ドイツ人知人はそう言いたいのだろう。
「こんどはイタリア人抜きでやろうな」
というお決まりのセリフを思い出す。
ドイツ人の経済学者たちは、こぞってギリシャ人を批判した。「ギリシャ人 = 働かない人」だと。だが先日公開された『OECD主要国の労働者一人あたり平均労働時間』によれば、
- ギリシャ人 2032時間(年間)
- ドイツ人 1413時間
- 日本人 1728時間
とある。
なんだ働いているじゃないかと。
別の見方をすれば、こんだけ長時間働いているのになんであんだけしか稼げないんだ。そもそも50%も失業者がいるんなら、規定時間外の仕事を失業している人たちに振り分けられないのか、ともいえる。また、そもそもこの数字はシエスタ(昼寝)時間も含まれてるんじゃないか?という意見まである。
ぼくはドイツ人の働きぶりを見てきたが、あの集中力は抜群である。彼らに比べれば、日本人など1時間あたりの労務対効果は低いと言える。「そもそも」と、彼らは遅くまで働く日本人スタッフに言っていた。「時間延長してまで仕事を伸ばすのはフェアじゃない」と。
どのみちドイツ人からみれば
ギリシャ人は怠け者なのだろうか。
最近のコメント