とりあえずビールな話

こんにちは、なおきんです。お元気ですか?

そういえば年を追うごとに、大勢で集まる飲み会に参加しなくなりました。いまでは年に5〜6回程度でしょうか。ずいぶん少ないです。こうやってだんだんと人付き合いが悪くなり、やがて誰からも誘ってもらえなくなりそうだなあ思い、しみじみ悲しくなりました。しくしく・・ ていうか、自らそう望んでそうしているのだからしかたないのだけど。

さまざまな人間社会において、一定の割合で「付き合いの悪い人」がいるものです。「その日、ちょうど用事があるから」などと言い訳をするならまだしも、「いや、いいです」と取りつく島もないひともいます。

ともかく、ぼくにとっては数少ない「大勢の飲み会」で、よくありがちなのが「ビールで乾杯」。一同、申し合わせたように「じゃ、生で」みたいな。これにまず驚かされます。ぼくは食前のビールがダメ。飲むとお腹がいっぱいになり、食事が出来なくなっちゃうんです。だから、まわりのひとたちがビールをごくごく飲みながら、つまみやメインディッシュをバクバク食べている姿をみるたびに、「ほお、ビールは別腹なのか」と感心したりします。

だから乾杯はたいてい「自分だけ違う飲みもの」というケースが多い。日本的には「なんだよ和を乱しやがって」ということなのでしょうが、仕方がない。いろいろと事情があるんです。ぼくはウイスキーがあればそれを水割りかソーダ割りで、無ければ焼酎かワイン、といった具合です。そして最後までずぅ〜っと同じものを何杯も飲んでいます。

「ドイツに住んでたくせに」といわれたこともあります。ドイツといえばビールなのでしょう(実際にはチェコ人とアイルランド人のほうがビールを飲む)。

ドイツで飲むドイツビールはほんとうに美味しいです。とくに北部や西部では、ホップが飛び跳ねるような新鮮なやつを200mlか300mlの小さなグラスで、一杯ずつくいっと飲みます。ミュンヘンなどの南ドイツは、日本同様大きめのグラスかジョッキで飲むようですが、ビールの旨さは注ぎたてに限りますね。飲み干したとき、グラスに泡が残るくらいがちょうどいいです。

宴会などで飲むビールが苦手なのは、まずピッチャーでどんどん注ぎ足されること。営業マンがお客さんに、あるいは部下が上司に「まあまあ一杯いかがですか」なんていう光景はよくみられますが、あれ、本来ならとんでもなく失礼なことだと思います。温度の違うビールが混ざるし、泡もすでに本来の泡じゃない。わざわざビールをまずくしているようなもんです。ドイツ人、というか外国人はまず嫌がるはずです。実際のところそれをされて「信じられない!(unglaublich!)」と怒りだすドイツ人もいました。

ぼくが拒んでいると「なおきん、ここは日本だ。郷に従えよ」といわれたこともあります。後日聞いたところによると、どうやらぼくは「つきあいの悪い人」ということになっているようでした。そんなことが続き、やがて宴会では一切ビールを飲まなくなったのかもしれません。お腹が膨れて食事ができなくなることよりも、「注ぎ足しビール」がそもそも嫌なのです。

ちなみにぼくが一番美味しいと思うビールは、ドイツの”Jever Pilsner(イエーファー・ビルズナー)”です。ニーダーザクセン州の地ビールで、スパイシーで香りが強い。ハーブが利いていて、鼻孔がスカッとします。わりとくせになるビールです。店で見かけたらぜひ飲んでみてください。焼きソーセージにもよく合います。

もう一つ選べ、といわれればこれはもう南ドイツのヴァイツェンビールしかありません。とくにヘーフェヴァイツェン(Hefe Weizenbier)は、生きた酵母のためやや白く濁っていて、これが香ばしくてとても美味しいです。もともとビールの発祥は6000年前、メソポタミア文明だといわれていますが、この時のビールがまさに「白濁ビール」だったそうです。

これからビールの美味しい季節ですね。
いつものビールもいいけど、今年は新しい味を求めていろいろためしてみるといいかもしれませんね。

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8 件のコメント

  • 福岡は今日も暑かったです
    「こんな日はビールが美味い」と休日は昼間からビールを飲んでましたがこの数年酒は飲まなくなりました
    無職になった途端 酒が美味しいと思わなくなったのです
    かわりに「サントリーのノンアルコール」なんてのを飲んでます
    これが結構美味い(笑)
    ただノンアルコールなのにコンビニで「年齢承認」を求められるのはいかがなものか(笑)

  • 「とりあえずビール」なsiusiumaoです(笑)ホントにビールが美味しいのは最初の一杯だと思います!あとは満腹に反比例していく気がします。先日名古屋でベルギービール祭りがありましたが、普段なかなか飲めないビールがいろいろ味わえて楽しかったですよ♪東京でもあるみたいなのでぜひ!

  • お酒が全然飲めなかった頃、ビールで乾杯が苦痛でした。
    「乾杯ぐらい付き合えよ。すぐ好きなもの頼めばいいから」とか言っておきながら、乾杯のビールを飲みほすまでは、次は頼んではいけない。という暗黙のルールがありました。
    ちなみに、こっそりお茶など頼むとキャンセルまたは没収です。

    当時はアルハラとかあまり言われてなかったんです。

    時代は変わり、当時の上司に「あれはアルハラだ!!」と言ってみたところ、「本当に飲めない奴にはそんなことしない。飲めると思ったからやった」と可愛くないことを言います。

  • 私も日本のビールが苦手です。
    なんだかゴクゴク飲めません。
    飲み会に参加しても料理を取り分けないし、
    席を立ってお酌に行くことを一切しないので
    すごく生意気な女性と思われていること
    間違い無しですね。

  • 僕はビールが大好きです。
    確かにお腹は膨れるのですが、どの料理にも無難に会う飲み物だと思っているので、職場の飲み会はひたすらビールです。
    ただ少人数、親しい友人と行く場合は乾杯のビールを含め、生ジョッキで2杯ほど飲んだ後は、料理にあわせて日本酒にしたり、焼酎にしたりしています。

    飲み会でビールを注ぎ足す行為は僕も苦手でして、注がれるのも遠慮しましたし、上司に注ぎにも行きませんでした。結果、生意気な部下とか社交性がないと思われていたようです。実際の味も落ちますし、自分のペースで飲んでるのも乱れて、ダブルで嫌になってしまいます。
    ちなみに家では350の缶ビールを1本飲むくらいです。お気に入りはエビスビール。あとハートランドというビールもお気に入りです。やはり缶よりも瓶が美味しいですよね♪

  • 瓶ビールをコップに注ぐのは、もうこれは習慣なんでどうしようもないですが、確かにピッチャーでジョッキに注ぐのは割り箸でスパゲティー食うみたいで、なんだか間抜けですね。

  • たなのぶさん、一番ゲットおめでとさまです!
    ここ数年お酒を飲まなくなったとのことですが、ドクターストップかなんかでしょうか。どうかご自愛くださいね。「年齢承認を求められた」ということは、外観が20歳以下にも見えるということですね、お若いです!
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    まっち、ひさしぶり!
    最後に行ったのがドイツPUBだったかと。また機会があれば行きましょう!ヴァイツェン飲みに。
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    siusiumaoさん、
    意外と日本にはベルギービール店が多くて意外でした。同じヨーロッパではベルギー意外で、ベルギー産ビールを飲むことは殆ど無かったので。確かに個性的なビールが多いよね。仏ではオレンジ味のビールなんかもあって、フランス語圏ではビールをリキュールのような扱いなのかなと思いました。
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    faithiaさん、
    ビール嫌いなひとには「まずは乾杯ビール」は相当苦痛ですよね。かわいそう。それにしてもアルハラって!?たぶん、faithiaさんってすごく飲めるようなイメージなんでしょうね。ぼくのまわりにもたまにいらっしゃいます。
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    gioさん、
    そもそも「女性にお酌を求める」こと自体、なにか封建的なものを感じますね。上下関係のアレも好きじゃありません。ぼくも部下が注ごうとするのを「自分でやるから」と断ります。香港では、男性が女性にお酌をするのがスタンダードのようでした。いろいろありますね。
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    mu_ne_2さん、
    エビスビールがお好きとのこと、なかなか通ですね。ドイツでは80年代なかばまで外国産ビールは麦芽100%のみ輸入を認めてて、日本からは唯一エビスビールだけでした。キリンもアサヒもダメ。それから来客に缶ビールを出すのもご法度、瓶のものが正式なのがドイツ式。mu_neさんの感覚はドイツ人と合いますね。
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    Aryoさん、
    おひさしぶりです。もうすぐ広州赴任なのですね。いまは当時よりずいぶん空気がきれいになったと聞きます。よかったですね。さて、ピッチャービールを割り箸スパゲティに例えるとこなんてさすが、なんかわかります!たしかにマヌケだ。

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    なおきんプロフィール:最初の職場はドイツ。社会人歴の半分を国外で過ごし、日本でサラリーマンを経験。今はフリーの立場でさまざまなビジネスにトライ中。ドイツの永久ビザを持ち、合間を見てはひとり旅にふらっとでるスナフキン的性格を持つ。1995年に初めてホームページを立ち上げ、ブログ歴は10年。時間と場所にとらわれないライフスタイルを めざす。